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『谷中村村長 茂呂近助-末裔たちの足尾鉱毒事件』 谷中村と茂呂近助を語る会編 今から百年前、足尾銅山による鉱毒被害に対し、田中正造と渡良瀬川沿岸被害農民の鉱業停止運動がねばり強く繰り広げられた。強権的な弾圧と、鉱毒問題の治水問題へのすり替えにより、運動は分断され、谷中村は強制破壊ののち遊水池化され、村民は四散する。元谷中村村長・茂呂近助ら66戸は、偽りの現地報告書を拠りどころにサロマへ移住、厳しい開拓生活の幕を切った。茂呂近助と鉱毒被害農民たちの戦いの軌跡を末裔たちが辿る検証の記録。 四六判/288頁/定価1980円(本体1800円+税) ISBN 4-88748-058-X |
著者プロフィール 谷中村と茂呂近助を語る会 田中正造とともに足尾鉱毒事件を戦い、廃村の谷中村をあとに北海道サロマへ移住した元谷中村村長・茂呂近助の末裔たちが、近助と足尾鉱毒事件を検証する目的で発足する。 |
目 次 はじめに - 曾祖父・茂呂近助との出会い 津田正夫 7 第一章 「北の栃木」から還った人たち - 見えない共同体をたずねて 奥山雅子 17 第二章 富国強兵と鉱毒のはざまで 追体験・足尾鉱毒事件と近助のたたかい 山崎信喜 37 村長・近助と谷中村の廃村 山崎信喜 71 “治水問題”にすりかえたのは政府だけか 茂呂正俊 93 第三章 もうひとつの谷中村・サロマ 近助はなぜ北海道を選んだのか 津田正夫 105 サロマに生きる - 栃木団体の辛酸と近助 下村一郎 134 第四章 近助の肖像を描く 父と子 - 戦地からの手紙と「疫病神」 奥山雅子 179 祖父・近助の生涯を追って 茂呂 豊 198 声高にではなく、立ち上がった 寺田桂子 221 第五章 出会い - 佐呂間から明日へ 八五年目の旅 - 末裔たちのネットワーク 奥山雅子 231 歴史の中にそれぞれの自画像を 津田正夫 249 茂呂近助・足尾鉱毒事件 関連年表 272 主な参考文献 280 あとがき 283 |