制作の進め方
(1)現在では、写植やタイプ、活版などで広報紙を作ることは皆無となった。多くは、コンピュータを用いた紙面制作になっている。印刷会社に入稿する場合は、1面ごとの紙面レイアウトとフロッピー、または原稿・写真を整理して渡すこと。特にフロッピーで入稿する場合は、印刷会社との互換性があるかどうか事前に打ち合わせておくこと。せっかく書いた原稿がシステム上使えないこともあるし、文字化けが発生することもある。特に旧式のワープロデータは、使えないことが多い。もし、テキスト形式やMSDOSの機能(共通言語)がついているのであれば、変換して入稿した方がよい。写真についてもデジタルカメラの普及によってデータで入稿する場合が増えてきたが、解像度が低いと印刷に適さないことがあるので注意すること。
(2)フロッピーで入稿する場合(事前に校正をしていることを前提に考えれば)は、印刷所で入力した場合より校正の時間は半減される。生原稿で入稿する場合は印刷会社が入力するので、十分な時間を取って校正に当たる必要がある。校正のポイントは指示通りのレイアウトで組まれているか。誤字、脱字がないか。表記が統一されているかどうか。氏名や役職などが正確か。写真の入れ違いがないかなどである。先にも書いたが、文字組の部分は事前(原稿段階)に入念なチェックをしておくことが、制作をスムーズに進める基本といってよい。組版してから直せばいいという考え方では、時間的にもコスト的にもマイナス要因しかないからだ。特にレイアウトの変更は最初から作業がやり直しになるので、余程のことがない限り行なわないこと。校正は通常2回から3回行なう。ただし、直すための校正でないことを念頭におくこと。カラー印刷の場合は、色校正も必要。校正記号(日本工業規格)を覚えると便利。全国共通である。
(3)コンピュータの普及で、印刷会社に頼まず自分で作る人も増えていると思う。自分たちで出来れば、それにこしたことがない。広報紙や新聞を作る専用ソフトも発売されている。まして少部数であれば、プリンターやコピーでも十分である。コスト面も抑えられるだけではなく、急なお知らせや伝達事項もスピーディーに発行することができる。パソコンが使える人はぜひ挑戦しほしい。手作りの広報紙は、発行しているという実感が大きい。
(4)校正が終わると、いよいよ印刷である。製版、刷版、印刷、製本の作業を経て納品される。納品されたら指定通りにあがっているか、よく確認すること。乱丁、落丁、かすれなど。