随想舎 

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聖なる衝動

小説・日光開山 勝道上人

水樹 涼子

 幾多の苦難を克服し、ついに日光開山を成し遂げた勝道上人。すでに神格化された人物を、大胆な想像力で現代に甦らせた著者渾身の歴史小説。下野古代史の主役級の人物でありながら、その生涯は様々に伝説化され、未だに謎の多い勝道上人。彼の人が生涯をかけて追い求めた“神仏習合”という壮大な宇宙観の源泉はどこにあったのか。“空白の15年”とも言うべき、男体山初挑戦から登頂成功までの謎の期間に、いったい何処へ行き、誰に出会い、何を会得したのか。

四六判/上製/184頁/定価1650円(本体1500円+税)
ISBN 4-88748-135-7

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著者プロフィール

水樹 涼子  みずき りょうこ

 昭和36年 栃木県鹿沼市(旧粟野町)に生まれる。
 東京女子大学文理学部日本文学科卒業
 平成10年 県芸術祭創作部門文芸賞受賞
 平成17年 県文化協会文化奨励賞受賞
 現在、創作講座講師。講演、朗読活動も行う。
 栃木県下野市在住

[主な著作]
 小説集「花巡り」、長編SF「月王伝説上・下」
 児童書「雪王の元へ」他、音楽劇台本、コラム、
 エッセイ集など。

目 次

第一章 青 春 篇

 若き修行の日々
 山菅の蛇橋
 補陀洛山初挑戦

第二章 邂 逅 篇

 二人の僧
 国司の苦悩
 子供らと共に
 はやり病
 女官と厳朝
 赤い草履
 民たちの逃亡

第三章 壮 年 篇

 山人たちとの遭遇
 補陀洛山登頂
 雨乞い祈願
 入寂の時

 注 解
 関連年表
 参考文献
 あとがき