ずいそうしゃ新書13
続日光近代学事始
栃木県歴史文化研究会・近代日光史セミナー編
日光県の創設。鹿を追う山の民。日光を愛したアーネスト・サトウ。二社一寺の栄華に隠れた「知られざる日光」を掘り起こす。歴文研近代日光史セミナーから編んだ日光学。
新書判/192頁/定価1100円(本体1000円+税)
ISBN 4-88748-108-X
著者プロフィール
栃木県歴史文化研究会・近代日光史セミナー
郷土の歴史と文化の研究を推進する目的で1991年に発足。講演会や各分野別の講座・セミナーを開催するほか、機関紙「歴史と文化」を発行。
連絡先TEL028-634-1313(栃木県立博物館内 千田孝明)
目 次
続編刊行にあたって 栃木県歴史文化研究会常任委員長 大嶽 浩良
日光山地の鹿狩習俗 柏村 祐司
一 狩人仲間
二 集団で狩りをする―巻き狩り
三 単独で狩りをする―鹿笛猟
四 山の神の祭り
五 獲物の配分
日光県の創設 大嶽 浩良 28
はじめに
一 戊辰戦争下の日光奉行と真岡代官
二 芸州藩による日光山領の軍政
三 下野国知県事と日光山領
四 日光県の創設
日光県の開産政策と姿川通船計画 佐藤 権司
一 特産品の産出と日光開産所
二 姿川通船計画の再構想
日光の近代和風建築 岡田 義治
日光御用邸
北岳南湖閣
田母沢御用邸
東照宮社務所
南間ホテル別館
日光物産商会
小林古美店
華厳の滝エレベーター
日光市役所
金谷ホテル別館
二荒山神社受付所
「明治22年日光の夏」ノート 千田 孝明
山崎咸策の『日光紀行』
日光電信取扱所(季節局)の設置
一八八九年(明治22)の日光
むすびにかえて
中禅寺湖畔における宿泊業の盛衰―六軒茶屋以降
小島 喜美男
六軒茶屋の草創
越冬住人
西洋客の来訪
大正期の湖畔
昭和の湖畔宿泊業
活性化対策事業とその後
名誉市民・清水比庵と日光 田中 正史
地方改良運動期の弥生祭付祭 山澤 学
はじめに
明治二〇~三〇年代の弥生祭付祭―創造から紛議へ
「平和ノ局」を求めて――地方改良運動と付祭
一九一二年(明治45)の礼式改正決議
おわりに
アーネスト・サトウと武田久吉の「日光」
明治「日光」の山と植物を愛した人びと
尾田 啓一
一「日光」に戻ったサトウ
二「日光」に出会ったサトウ
三「日光」に出会う武田・別れるサトウ
近代製麻工業と鹿沼・日光 石川 明範
はじめに
下野麻紡織会社の設立―近代製麻工業の創設と鹿沼
下野製麻会社日光工場の誕生―山水明媚、無尽の水力
帝国製麻株式会社の成立と鹿沼・日光工場
まとめにかえて
柳田國男の最初期の旅と著作 中山 光一
旅の神髄
旅と民俗学の根源
柳田國男の最初期三旅行
近代日光史セミナーの記録
あとがき