怒りの苦さまた青さ
詩・論「反戦詩」とその世界
黒川 純
賢治、光晴、隆明へ思いを馳せ、「千三忌」の里からイラク派兵を凝視する。全共闘世代が世に問う反戦詩・論集。著者は朝日新聞記者。
新書判/144頁/定価1100円(本体1000円+税)
ISBN 4-88748-107-1
著者プロフィール
黒川 純 くろかわじゅん
1950年、群馬県生まれ。
本名富岡洋一郎。
業界紙・地方紙(栃木新聞)を経て、現在朝日新聞記者。
詩誌「ベン・ベ・ロコ」「新・現代詩」会員。
目 次
詩 対 談
戦争と家族 なべくらますみ×黒川 純
「君死にたもうことなかれ」と全共闘
寅次郎と賢治の「永訣の朝」
「すべてを失ったもの」と茨木のり子
金子光晴と「絶望の精神史」
詩 その1
怒りの苦さまた青さ
音楽の時間
私たちの心を敗北させるな
私たちの意志は届いたか
リレー詩・川
天の川 黒川 純/地の川 斎藤彰吾
生き延びる日課
天気予報はもういらない
それも暴力だ
遺伝子のカナリアへ
月の砂漠へ
毘沙門天
詩 その2
独りの会議
銀ヤンマ
千 三 忌
千三忌
「千三忌」の背景について
58年目の夏――意志継ぎ「千三忌」営む
詩 論
詩人の力
「春と修羅」の心情
詩人の条件
詩集評
御庄博実・石川逸子詩集「ぼくは小さな灰になって……」
誰かのではない反戦詩へ
哀しみを抱き未来までへ
――黒川純の詩について 斎藤彰吾