『田中正造とその周辺』(赤上 剛)

田中正造とその周辺

(978-4-88748-291-3)

赤上  剛

約二〇年前から私は田中正造の本を読み講義を聞いてきた。初心者だから次々疑問がわいた。何でも鵜呑みにせず調べた。自分の宿題への回答みたいなものだ。それを「独断検証・田中正造関連雑記」と題し『田中正造に学ぶ会会報』に毎月八年間連載してきた。本書はそこからの抜粋である。
笑い、悩み、酒、怒号、そして沈思。“亡国日本”の再生へ斃れて止まぬ田中正造。既存の通説に惑わされず、疑問を徹底した調査によって解明せんとした田中正造考究の書。死ぬまで成長し続けた人間・田中正造の姿がここにある。
田中正造は、2013年「没後100年」を経てますます“義人”“偉人”にされてしまった。むのたけじがいうように“義人”“偉人”からは学ぶことがない。私は、“普通の人田中正造”を取り戻したい。正造は、普通の人というより俺が俺がという自意識過剰で名誉欲も強かった。欠陥もあり失敗もした。しかし正造は生起した事件から逃げなかった。真正面からぶつかり試行錯誤しながら死ぬまで成長し続けた。その過程こそ学ぶに値する。(「本書を読まれる方へ」より)  

A5判/上製/448頁/定価 2750円(本体2500円+税)
ISBN 978-4-88748-291-3
2014年4月26日  第1刷発行

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