随想舎 

ずいそうしゃブックレット17

八月十五日のうた

明良 佐藤


戦後に育つ子が伝える父・母・祖父母の戦争
戦後に育つ私たちは、どこから来て、どこへ向かうのか
日本の戦後と日本国憲法を考える
長編叙事詩「八月十五日のうた」。

表紙のコラージュは、部隊との行動が認められなかった日章旗。日章旗の中に記された激の中に「朝鮮人名」や「朝鮮神宮印」があるとの理由で、出動のとき持っていくことを許されなかった。

A5判/並製/268頁/定価1650円(本体1500円+税)
ISBN 978-4-88748-296-8
2014年7月31日 第1刷発行

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著者プロフィール

明良 佐藤   (あきよし さとう)

1943年 東京生まれ。
都立世田谷工業高校卒。慶應義塾大学通信教育文学部中退。
町工場事務員、慶応大学三田図書館出納手勤務。都内養護施設勤務。
田舎行きを目ざして30代後半、大工見習い。
40歳にして移住、栃木県茂木町にて電柱の廃材を使ったログハウスをつくり出す。仕事は家具遊具づくり、大工。
・ごみ問題を考える栃木県連絡会運営委員
・原発いらない栃木の会、放射線計測担当役員
・戦後カレンダー発行人

目 次

戦後に育つ私たちはどこから来たのか

 八月十五日のうた
 うわべのきれいな豊かさの陰に
 恥辱の原点
 総力戦
 弱者蔑視
 滅私奉公
 一億玉砕
 八月十五日のいみ
 死と再生
 戦後の精神
 日本人の変わり身の早さ
 戦争協力者という汚名を晴らすべき戦中派
 戦中派の沈黙─死を賭しても守るべき「私」がない
 マッカーサーの占領改革の大きさ
 日本人による戦争責任の追及は
 新憲法の制定とその革命性─明治憲法とくらべて
 「権利の主張」と家父長制下の「遠慮」
 庶民にとっての新憲法と占領改革のいみ
 戦中派が立ち尽くしてしまった本当の理由
 自分をごまかし、本心にフタをした戦後日本が走り出す
 『戦後日本の、国の基本姿勢』

戦後に育つ私たちはどこへ向かうのか

 「いのちを賭けても守るべき私がある」
 「人はみな同じ」から「人はみな違う」へ
 いま「千年の変わり」のとき
 守るべき私が生まれるとき、自己主張が生まれるとき
 競争の自我から共生の自我へ─十牛図が示すもの
 日本人の超えるべき三つの課題
 子どもたちの危機を救うために