日光山麓史  日光山麓史

 下野国板橋を取り巻く世界

 田邉 博彬


 下野の古代から日光御神領の終焉までを壮大なスケールで描く歴史スペクタクル!!

 勝道の日光開山、下野有力武士団の登場、駆け抜ける戦国の嵐、天下平定と日光御神領の成立……。未公開史料の紹介を含め、最新資料を駆使して展開する日光山麓の通史。

 歴史ファン必見の一冊。


 A5判/上製/448頁 定価 本体2,500円+税
 ISBN 978-4-88748-254-8
 2012年2月2日 第1刷発行

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著者プロフィール 

田邉 博彬   たなべ ひろあき

1945年、栃木県上都賀郡落合村大字板橋(現・日光市板橋)に生まれる。
東京教育大学(現・筑波大学)農学部農学科卒業後、栃木県農協中央会勤務。
退職後、農林業に従事。
著書 『日光山麓の郷 板橋の歴史』『翻刻 日野大納言資勝卿記抄』
論文 「板橋将監親棟」「板橋藩一万石譜代大名大給松平氏」「日光御神領拡大の変遷」(すべて「今市史談」に収載)など多数。

目 次

第一章 古代下野の世界

 1 律令制と下野国

 大宝律令と下毛野古麻呂/那須国造碑/東山道/国府(国衙)/郡衙(郡家)/里(郷)/下野薬師寺/国分寺と国分尼寺

 2 勝道上人の日光開山

 二荒山碑/勝道上人伝説/円仁来山伝説


第二章 下野有力武士団の誕生

 1 平安時代の日光山

 武士の台頭/日光山登場/常行三昧堂の建立/二荒・滝尾権現の創建/別当聖宣

 2 源平の戦いと下野武士団

 小山氏、頼朝のもとへ/足利氏の没落と佐野氏の承継/宇都宮氏登場/那須氏と平家滅亡/日光山への三昧田寄進/頼朝の奥州出陣/那須野の巻狩/宇都宮一族の悲運/東大寺の再建/宇都宮氏の勢力拡大

 3 揺れ動く鎌倉幕府

 梶原景時の難/畠山重忠・重慶の最期/和田義盛の乱/弁覚による日光山再興/源氏と日光山

 4 対立する幕府と朝廷

 承久の乱と小山氏/蒙古襲来/鎌倉幕府の滅亡/建武の新政/南北朝時代/室町幕府/永享の乱/結城合戦
 5 日光山領の郷村

 日光山麓の郷/板碑からみる集落/在野に残る日光山領の記録/戦国時代の郷の記録


第三章 北条・上杉、激突の狭間で

 1 関東平野、混乱への予兆

 戦国大名北条氏の登場/古河公方と宇都宮氏/『東路のつと』にみる下野/壬生氏の出自/壬生綱雄の宇都宮支配/混迷を深める宇都宮城/暗殺された壬生綱雄

 2 抗争の舞台は関東平野

 長尾景虎、越後に立つ/景虎になびく関東の諸城/景虎の小田原城攻撃/北条・上杉に翻弄される関東/「越相一和」から「甲相同盟」へ/北条氏の関宿攻略/小山祇園城の陥落/反北条連合の成立

 3 日光山へも押し寄せる戦火

 日光山と壬生氏の対立/徳雪斎周長の鹿沼支配/周長、日光山へ介入/佐竹・宇都宮の壬生攻撃

 4 武田氏の没落と徳川の台頭

 謙信死後の越後の内乱/反北条連合/織田・徳川の武田攻め/本能寺の変/北条、徳川と和睦成立/反北条連合、秀吉へ接近

 5 戦いは下野を舞台に

 義雄、徳雪斎周長を打倒/壬生氏の支配領域/義雄の苦悩/宇都宮・佐竹による壬生攻め/多気山への本城移転/宇都宮炎上/天正一四年の攻防/下野最後の戦い


第四章 秀吉から家康へ

 1 秀吉の小田原攻め

 関東惣無事令/沼田領問題/関東領主の軍事力/小田原攻め/壬生城・鹿沼城陥落/伝説の一夜城/壬生義雄の死/忍城の攻防戦

 2 奥羽仕置と日光山

 北条遺領をめぐって/秀康の結城氏襲名/宇都宮での仕置/会津での仕置と帰京/日光山の所領没収

 3 秀吉の天下統一

 太閤検地と刀狩/結城秀康の領内統治/史料にみる検地帳/小山領での検地/文禄検地

 4 改易に追い込まれた宇都宮氏

 文禄の役/宇都宮氏の出兵/講和交渉から朝鮮撤退へ/朝鮮における佐竹氏の動向/宇都宮氏の改易/その後の国綱と慶長の役

 5 関ヶ原の戦い

 関ヶ原の戦い序章/会津征伐/三成の挙兵/小山評定/利根川の水運/決戦、関ヶ原/東国版関ヶ原



第五章 二人の戦国武将

 1 板橋将監親棟

 板橋家に関する史料/板橋将監の出自と板橋での活躍/城山に築かれた山城/犬牽地蔵と板橋将監/将監の死と「譜抜書」の誤り

 2 将監の子孫たち

 板橋氏苦難の時代/板橋行武/「譜抜書」の著者大蔵正武/正武の残した遺業/戸田松平氏に仕えた板橋家/出世街道を歩んだ板橋正吉/美濃国加納時代の板橋家/信濃国松本へ移った板橋家/武蔵国に残った親恒の子孫

 3 鹿沼右衛門

 「佐八氏文書」にみる鹿沼右衛門/宇都宮時代の右衛門/直江兼続との出会い/直江兼続家臣の鹿沼右衛門/鶴が渕城の普請に尽力/上杉家を去った鹿沼右衛門


第六章 天下平定と大坂の陣

 1 関ヶ原の戦いの論功行賞

 様変わりした大名配置/旧結城領の新領主/旧蒲生領の新領主/皆川広照のその後

 2 板橋藩大給松平氏

 松平一生/板橋領の範囲/水戸の城番/一揆の鎮圧/一生の死

 3 松平成重

 中央の情勢/成重の館山城受取/大坂冬の陣

 4 成重の夏の陣出陣

 夏の陣へ/成重、板橋を出陣/いざ決戦へ/夏の陣布陣図/開戦天王寺口/成重の奮戦/真田幸村の最期/岡山口の戦い/大坂城落城と元和偃武/東照宮創建への助力/西尾城への転封/成重の遺言

 5 板橋に残る大給松平氏の足跡

 館跡と家臣住居跡/栖克神社鞘堂と位牌


第七章 東照社創建

 1 徳川家康の死と東照社造営開始

 家康の遺言と執行/造営準備/造営に関わった大名・旗本たち/社地造成/建築開始

 2 家康の霊柩、日光へ

 改葬(遷霊)/日光山に向かう将軍・勅使たち/一七日、正遷宮/一八日、本社奉幣・法要/一九日、薬師堂供養・開眼供養/二〇日、秀忠・公家ら下山/二一日、小槻孝亮下山/本多正純/日根野吉明

 3 東照社の再現

 中世末期の日光山「日光山古絵図」/東照社創建時の日光山「日光山古図」/東照社地の形状

 4 東照宮に使われた石の話

 筑前藩主黒田長政寄進の石鳥居/赤薙山の石造宝塔/元禄修復に使われた長畑石

 5 東照社造営にまつわる事件

 事件に関する諸史料/複雑にからむ人間関係/板橋にある正盛の墓と位牌/正盛の子孫


第八章 日光御神領の成立

 1 天海と近世日光山

 謎の人物・天海/初めての寄進/東照大権現領寄進/家光による寄進

 2 天海死後の日光山

 天海の死/家光第二次寄進/家光の死と家綱による寄進/寛文総検地直前の石高を表わす「石高組之覚」/最後の寄進・足地/御神領の完成/石高の増加とその理由

 3 日光御神領の終焉

 飢饉と御神領の荒廃/二宮金次郎の登用/第一回廻村/第二回廻村/弥太郎の代行/金次郎の死と弥太郎の仕法継承/仕法の成果/仕法の終局/日光御神領の終焉

 日光山麓史年表