随想舎

日光の歴史、田中正造、足尾銅山など地域に根ざした書籍を発行。

足利浪漫紀行

日下部高明 菊地 卓

〈挿し絵〉荒井美幸

見て読んで、ふれる「もうひとつの足利」。足利氏の発祥地。関東の小京都「足利」。古代から近世、近現代にいたる足利のあゆみ、見どころをスケッチ、写真、図版を交え、8地域に分けて紹介した歴史案内。待望の新訂版。

A5判/並製/256頁/定価 本体1800円+税
ISBN 4-88748-133-0

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著者プロフィール

 日下部 高明 くさかべ たかあき

 1937年 東京都杉並区生まれ。
 東京教育大学卒。国家公務員を経て、栃木県立高校(三校)地歴科教諭、教頭を経て、栃木県教育研修センター部長。高校長(二校)を経て、退職。現在、足利工業大学共通課程人文系非常勤講師(「地域史」)。足利市文化財専門委員会委員長。足利市在住。
〔所属学会〕産業考古学会、古代都市条里制研究会、日本地理学会、栃木県歴史文化研究会等
〔主要著作〕『近代足利市史』『藤岡町史』(共)、『日本の産業遺産―産業考古学研究1・2』玉川大学出版部・『地方工業地域の展開』大明堂・『下野山川長林寺乃研究』新人物往来社(共)、『京都、リヨン、そして足利―近代絹織物と近藤徳太郎』随想舎
〔主要論文〕「足利市の条里遺構について」地理学評論、「足利織物業の近代化の特徴と生産構造の地域的展開」地理学評論、「意匠登録一号の足利織物と意匠重視の伝統」産業考古学

菊地 卓 きくち たかし

 1944年 栃木県足利市生まれ。
 国学院大学卒。栃木県立高校(三校)地歴科教諭、栃木県史料所在調査員、足利市史蹟委員会委員等を経て、退職。現在、足利郷土史料研究所主宰、足利市文化財専門委員会副委員長。足利市在住。
〔所属学会〕国史学会、栃木県歴史文化研究会、栃木の歴史と文化を語る会等
〔主要著作〕『近代足利市史』『宇都宮市史』『小山市史』『野木町史』(共)、『在村蘭学の地域的展開』思文閣・『中世古文書の世界』吉川弘文館(共)・『下野山川長林寺乃研究』新人物往来社(共)、『慶応四年の田崎草雲』下野新聞社
〔主要論文〕「宇都宮弘安式条の成立」国史学、「栃木県に於ける板碑分布の様相」小川信編『中世古文書の世界』(吉川弘文館)所収、「寒松和尚と魚住宝岑」鹿沼史林
(共)は共著の意

挿絵 荒井 美幸 あらい みゆき

 1974年 栃木県足利市生まれ。高校生時代、平成五年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)金・銀・銅メダルのデザインコンクール優勝、採用される。
 高碕芸術短期大学デザイン工芸科(現創造学園大学)卒。デザイン事務所勤務を経て、足利デザイン・ビューティ専門学校教員。イラストレーター、ペーパークラフト作家、グラフィックデザイナーとして活躍。日本イラストレーター協会最優秀イラスト賞等(2000年、2001年、2006年)、同最優秀映像イラスト賞(2002年)受賞。日本イラストレーター協会々員。足利市在住。

目 次

はじめに 日下部 高明
「足利浪漫紀行」出版によせて 峰岸 純夫
概観○足利の歴史 菊地  卓

JR足利駅から(1)
 足利学校 日本最古の最高学府○No.1
  「学校」の変遷と文化財愛護
 鑁阿寺 中世の館跡にある源姓足利氏の氏寺○No.2
  源姓足利氏の発展 足利氏の歴史1
 戸田家陣屋跡 足利藩一万一千石の役所跡○No.3
  足利在郷町の成立2
 足利市立美術館 街の活性化を図る市民のミュージアム○No.44
  幕末、『翻刻植物学』の周辺
 柳原用水 新土木技術の開花○No.5
  百歳を越えて破綻した足利銀行
 織姫神社 「足利本銘仙」時代の遺産、国登録有形文化財○No.6
  足利織物   織物産業の誕生
 機神山山頂古墳 地方首長の墳墓か○No.7
  足利織物   近代足利織物の成立
 足利友愛義団の碑 産業人の精神とモラルを培う○No.8
  産業ブルジョワジーとモラルの問題
 長林寺 戦国期足利の領主長尾氏の菩提所○No.9
  足利織物   近代足利織物の成立
 近藤徳太郎像 近代足利織物の父○No.10
  足利織物   近代足利織物の成立
  丸山瓦全と文化財1
  足利織物   「足利本銘仙」への道
 白石山房 気骨の画家田草雲のアトリエ○No.11
      と足利藩
 木村織物工場跡 全国有数の輸出絹織物工場遺構○No.12
  三島県令と足利の土木事業
 勧農城跡 入部時の足利戦国期領主長尾氏の拠点○No.13
  足利における中世城館の分布
 歴史研究との出会い 菊地 卓

JR足利駅から(2)
 山川長林寺 今に伝わる七不思議と中・近世の寺宝○No.14
  大沼田と人々の暮らし2
  戦国期長尾氏の家臣大沼田氏
 口明塚古墳 足利につくられた「石舞台」○No.15
  中世橋本郷の農民たち
 潮田千勢子の碑 鉱毒被害者の救済にあたる○No.1
  渡良瀬川の舟曳人足
 鉄道のはじまり 日下部高明

JR足利駅から(3)
 足利城跡 戦国時代長尾氏の山城○No.17
  戦国期の城郭
 水田と条里制の跡 土地に刻まれた古代の歴史○No.18
  自由民権のエネルギーはどこへ
 樺崎八幡宮 浄土庭園をめぐらす国史跡樺崎寺跡 ○No.19
  源姓足利氏と浄土庭園 足利氏の歴史4
 光得寺残照 樺崎寺(国史跡)の面影を守る○No.20
  足利尊氏公の生誕七百年記念 回顧と展望
 浄因寺 県名勝第一号、関東の高野山○No.21
  山の水車と里の水車
 金蔵院と清源寺 尊氏の重臣南氏の遺跡○No.22
  足利荘と尊氏 足利氏の所領 足利氏の歴史5
 僧行基と弘法大師 古代仏教思想の伝道者○No.23
  初期仏教文化の足跡
 歴史学との出会い 日下部高明

JR富田駅から
 栗田美術館 古伊万里・古鍋島の世界的コレクション○No.24
  近世の儒者人見氏の里
 岡崎山 陸軍特別大演習と昭和天皇○No.25
  ある奉公人の生きざま
 迫間湿地 動植物の宝庫○No.26
  足利の都市起源と東山道
 足利の年中行事 日下部高明

JR山前駅から
 大岩山毘沙門天 真言密教の古刹○No.27
  足利の絵馬
 岡島忠助邸跡 両毛有数の生糸商○No.28
  輸出絹織物業の勃興
 山下八八之碑 天下無双、江戸中期日本一の力士○No.29
  ああ、足利西高校定時制
 織物と足利の活性化 日下部高明

JR小俣駅から
 千蔵院 水戸天狗党の乱の黒幕、医師青木陽民の壇家寺○No.30
  水車撚糸業の跡をのこす葉鹿の街
 養源寺と板倉神社 在地武士板倉氏の里○No.31
  放浪のひと、江戸中期六部の道運
 赤雪山と藤姓足利忠綱伝説 湖底に沈む悲劇の道○No.32
  足利の山車
 木半邸の跡 社会の近代化に寄与した足利最大の織物買継商○No.33
  戦国末期小俣の渋川氏
 鶏足寺 平将門伝説に彩られる古刹○No.34
  将門伝説をめぐって
 大川家 近世・近代の歴史の宝庫を訪ねて○No.35
  中世の石造美術品
 古文書の解読を学ぶ人々 菊地 卓

東武・足利市駅から
 渡良瀬川 山と川のある町足利○No.36
  田中の条里制水田
 足利模範工場 日本の代表的産業遺産○No.37
  トリコット産業の盛衰
 八幡山古墳群 群集墳に見る古代人の生活○No.38
  赤レンガ工場とレンガ製造の村
 八幡の八幡様 隠れた文化財の宝庫○No.39
  古代末、二つの足利氏 足利氏の歴史2
 三栗谷用水 河南を潤す渡良瀬の水○No.40
  みくりやの水と三栗谷(御厨)農民
 産業遺産保存の難しさ 日下部高明

東武・福居駅から
 例幣使の道 京都と日光を結ぶ歴史の街道○No.41
  近世の交通
 梁田戦争戦死塚 今に残る戊辰戦争の跡○No.4
  福居の遊廓
 中里城跡 中世在地武士の館○No.43
  足尾鉱毒事件と足利農民
 矢場川 県境をなす渡良瀬川の名残○No.44
  昭和の矢場川村分村越県合併
 藤本観音山古墳 貴重な前方後方墳○No.45
  古墳文化の北上
 川島氏居館跡 土塁と濠をめぐらす中世の館○No.46
  梁田御厨 源姓足利氏の拠点 足利氏の歴史3
 須藤玄佐の種痘所 種痘術の先駆者○No.47
  新しい「みくりやの水」
 渡良瀬川畔の板碑群 中世下野武士の卒塔婆○No.48
  回顧、足利の板碑研究
 在村蘭学の研究 菊地 卓

 織姫山山頂から 足利の過去、そして未来 日下部高明